西成彦
西 成彦(にし まさひこ、1955年1月27日 - )は、日本の文学研究者。立命館大学先端総合学術研究科名誉教授。専攻は比較文学。
来歴[編集]
岡山県生まれ、兵庫県出身[1]。1977年東京大学教養学部フランス科卒、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化博士課程中退。ポーランド留学、熊本大学助教授、1997年立命館大学文学部教授を経て、同大学院先端総合学術研究科教授(2020年3月まで)。2020年4月から同研究科特任教授。2015年日本比較文学会会長(2019年6月まで)。
妻であった詩人伊藤比呂美との共著『パパはごきげんななめ』は映画化もされたが、のちに離婚。
1994年『ラフカディオ・ハーンの耳』で熊日文学賞、1998年『森のゲリラ宮沢賢治』で日本比較文学会賞、2005年『耳の悦楽』で芸術選奨新人賞受賞。2019年『外地巡礼―「越境的」日本語文学論』で読売文学賞受賞。
著書[編集]
単著[編集]
- 『個体化する欲望――ゴンブロヴィッチの導入』(朝日出版社 1980年)
- 『マゾヒズムと警察』(筑摩書房 1988年)
- 『ラフカディオ・ハーンの耳』(岩波書店 1993年/同時代ライブラリー 1998年)
- 『イディッシュ――移動文学論1』(作品社 1995年)
- 『森のゲリラ 宮沢賢治』(岩波書店 1997年/平凡社ライブラリー 2004年)
- 『クレオール事始』(紀伊國屋書店 1999年)
- 『耳の悦楽――ラフカディオ・ハーンと女たち』(紀伊國屋書店 2004年)
- 『エクストラテリトリアル―移動文学論2』(作品社 2008年)
- 『世界文学のなかの『舞姫』』(みすず書房〈理想の教室〉 2009年)
- 『ターミナルライフ 終末期の風景』(作品社 2011年)
- 『胸さわぎの鷗外』(人文書院 2013年)
- 『バイリンガルな夢と憂鬱』(人文書院 2014年)
- 『外地巡礼――「越境的」日本語文学論』(みすず書房 2018年)
共著[編集]
- (伊藤比呂美)『パパはごきげんななめ』(作品社, 1989年/集英社文庫 1992年)
- (伊藤比呂美)『おなかほっぺおしり――ポーランドゆき』(婦人生活社 1994年)
- (伊藤比呂美)『家庭の医学』(筑摩書房 1995年)
共編著[編集]
- (西川長夫・姜尚中)『20世紀をいかに越えるか――多言語・多文化主義を手がかりにして』(平凡社 2000年)
- (原毅彦)『複数の沖縄――ディアスポラから希望へ』(人文書院 2003年)
- (池内靖子)『異郷の身体――テレサ・ハッキョン・チャをめぐって』(人文書院 2006年)
- (高橋秀寿)『東欧の20世紀』(人文書院 2006年)
- (崎山政毅)『異郷の死――知里幸恵、そのまわり』(人文書院 2007年)
- (浅野豊美・小倉紀蔵)『対話のために――「帝国の慰安婦」という問いをひらく』(クレイン 2017年)
訳書[編集]
- スタニスワフ・レム『虚数』(共訳、国書刊行会、1998年)
- ヴィトルド・ゴンブローヴィッチ『トランス=アトランティック』(国書刊行会、2004年)
- チェスワフ・ミウォシュ『ポーランド文学史』(共訳、未知谷、2006年)
- イェジー・コシンスキ『ペインティッド・バード』(松籟社、2011年)
- ショレム・アレイヘム『牛乳屋テヴィエ』(岩波文庫、2012年)
- アイザック・バシェヴィス・シンガー『不浄の血 アイザック・バシェヴィス・シンガー傑作選』(共訳、河出書房新社、2013年)
- S・アン=スキ/ヴィトルト・ゴンブローヴィチ『ディブック/ブルグント公女イヴォナ』(編、未知谷「ポーランド文学古典叢書」、2015年)
- 『世界イディッシュ短篇選』(共編訳、岩波文庫、2018年)
論文[編集]
脚注[編集]
- ^ “第81回 西成彦/栩木伸明/司会・伊藤比呂美”. 日本近代文学館. 2018年3月10日閲覧。
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